专利摘要:
本発明は、優れた耐候性および非常に良好な低温靱性を有する耐候性グレージングおよびエクステリア・コンポネント、並びにその製造、特に層(A)、層(B)および層(C)をこの順で含み、層(A)が耐引掻き性ラッカーであり、層(B)が熱可塑性樹脂であり、層(C)が耐引掻き性ラッカーであり、層(A)が層(C)と同じではなく、層(B)の両面に配置された層(A)を有する多層コンポジットのDIN EN ISO 6603−1に準拠する−30℃における靱性/脆性転移に関する臨界衝撃速度が層(B)の両面に配置された層(C)を有する多層コンポジットよりも低いことを特徴とする多層コンポジットに関する。
公开号:JP2011512279A
申请号:JP2010547081
申请日:2009-02-11
公开日:2011-04-21
发明作者:スヴェン・ホバイカ;ペーター・カペレン;ローデリッヒ・カンメラー;ローラント・ブラムブリンク
申请人:バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフトBayer MaterialScience AG;
IPC主号:B32B27-00
专利说明:

[0001] 本発明は、優れた耐候性および非常に良好な低温靱性を有する耐候性グレージングおよびエクステリア・コンポネント、並びにその製造、特に層(A)、層(B)および層(C)をこの順で含み、層(A)が耐引掻き性ラッカーであり、層(B)が熱可塑性樹脂であり、層(C)が耐引掻き性ラッカーであり、層(A)が層(C)と同じではなく、層(B)の両面に配置された層(A)を有する多層コンポジットのDIN EN ISO 6603−1に準拠する−30℃における靱性/脆性転移に関する臨界衝撃速度が層(B)の両面に配置された層(C)を有する多層コンポジットよりも低いことを特徴とする多層コンポジットに関する。]
[0002] 本発明は、更に、2つの異なる面、外面と内面、を有する多層構造体にも関する。これを、以下、アシンメトリック構造体とも云う。このアシンメトリック多層構造体は、外面から始まって内面へと下記順序:耐摩耗性、耐候性コーティング/熱可塑性樹脂基材/耐摩耗性コーティング、の層を備え、外面が優れた耐候性と耐引掻き性とを有し、構造体全体が高い低温靱性を有することを特徴とする。]
[0003] 本発明は、更に、本発明によるこの多層構造体の製造方法、並びにグレージング材、例えば自動車のグレージングまたは建築物のグレージング、および風防ガラス、すなわち自動車またはバイクスクリーン、カラム(column)および車体カバーおよびシールド、大部分が外部の風化作用の影響に曝されているアシンメトリック構造体の外面としての使用も含む。]
背景技術

[0004] 熱可塑性樹脂基材、例えばポリカーボネートは、一般的に、透明度、高い延性、高い加熱撓み点、および更に寸法安定性を含む多くの有利な特性を特徴とする。これらの材料の多くは透明であり、場合によっては、商業用途においてガラスの代替品として用いられる。]
[0005] 熱可塑性樹脂は上記有利な特性を有するが、いくつかの用途には耐摩耗性および耐化学溶剤性が低すぎる。更に、多くの別の有機ポリマー材料と同様に、熱可塑性樹脂もまた紫外線による分解を受けやすい。このことは、基材表面の黄変および浸食をもたらす。]
[0006] このような理由で、熱可塑性樹脂基材、例えばポリカーボネート部品、は保護コーティングを備える。この関連で、まさに摩擦および引掻きに対する機械的保護と、風化作用、例えば雨、温度および、特に紫外線(UV)に対する優れた保護との両方を生じる保護システムが屋外使用に好適である。]
[0007] これに好適であり、例えば建築分野におけるポリカーボネートシート、ポリカーボネートのヘッドランプカバースクリーンまたは更にポリカーボネート自動車グレージングの分野に使用されるコーティングシステムは、大まかに3つのカテゴリーに分けられる。]
[0008] (a)単層であっても(基材とポリシロキサントップコートとの間に単に接着を促進するだけのプライマー層を有する)多層であってもよいポリシロキサンラッカーベースの熱硬化性コーティングシステム。上記システムは、特に、US 4,278,804、US 4,373,061、US 4,410,594、US 5,041,313およびEP−A−1 087 001に記載されている。一例として、本明細書中、米国コネティカット州ウィルトン在Momentive Performance Materials Inc.の市販のシステム、例えばPHC 587;PHC 587B;PHC 587C;SHP 401(プライマー)/AS 4000(トップコート)または更にSHP 401(プライマー)/AS 4002(トップコート)並びにいずれもドイツ国ゲーストハッハト在KRD Coatings製のKASI FlexTMもしくはSun FlexTM、またはドイツ国SDC Coatings製のSilvueTMMP 100、またはドイツ国シュヴェービッシュ・グミュント在GFO製のSicralanTMMRLが言及される。]
[0009] 「単に接着を促進するだけのプライマー層」は、接着促進ポリマーおよび任意に1種類以上の紫外線吸収剤を含有するが、低すぎる層厚と相まって紫外線吸収剤が完全に存在しないためまたは紫外線吸収剤の低い濃度のため、要求される耐候性を達成できないプライマー層を規定する。常套の厚いプライマーシステム((b)参照。)では、低すぎるこれらの層厚が約0.3〜1.5μmの範囲にある。]
[0010] しかしながら、これらは、いくつかの場合の使用には十分に耐候性でない。上記コンポネントの長い寿命を達成するために、改良されたシステムをここで開発した。成功した変更は、紫外線吸収剤をこれに添加し、高い層厚で適用することによる、紫外線保護プライマーとしてのシロキサンベースのトップコートに必要な接着プライマーの使用である。]
[0011] (b)紫外線保護プライマーおよびポリシロキサンラッカーベースのトップコートを有する熱硬化性多層システム。好適なシステムは、例えばUS 5,391,795およびUS 5,679,820およびGeorge Medford/General Electric Silicones,LLC,ニューヨーク州ウォーターフォード;James Pickett/The General Electric Co.,Corporate Research and Development,ニューヨーク州スケネクタディ;およびCurt Reynolds/Lexamar Corp.,ミシガン州ボイン・シティによる“Paint & Coating Industry;2001年7月64〜76頁:The Next Generation in Weatherable Hardcoats for Polycarbonate”で知られている。市販のシステムは、上記に記載されているMomentive Performance Materials製のSHP470(紫外線保護プライマー)/AS4700(トップコート)システムである。このSHP470は、特に溶媒としての1−メトキシ−2−プロパノールおよびジアセトンアルコール並びに紫外線吸収剤としてのジベンゾイルレソルシノールを有するポリメチルメタクリレートベースの接着促進紫外線保護プライマーである。AS4700トップコートは、シリル化紫外線吸収剤を有するポリシロキサントップコートである。好適なシステムは、更に、PCT/EP2008/008835に記載されているシステムであり、
a)熱可塑性樹脂基材とシロキサンベースのトップコートとの間の接着促進剤として好適であり、(a1)バインダー材、溶媒(a2)、および紫外線吸収剤(a3)を含有するプライマー組成物、100,000重量部
b) 溶媒、0〜900,000重量部、および
c) 式(I):



〔式中、X=OR6、OCH2CH2OR6、OCH2CH(OH)CH2OR6またはOCH(R7)COOR8であり、
R6=分枝もしくは非分枝C1〜C13−アルキル、C2〜C20−アルケニル、C6〜C12−アリールまたはCO−C1〜C18−アルキル、
R7=Hまたは分枝もしくは非分枝C1〜C8−アルキル、
R8=C1〜C12−アルキル;C2〜C12−アルケニルまたはC5〜C6−シクロアルキルである。〕
の化合物、1〜3,000重量部
を含有し、この組成物のDIN EN ISO 2431に準拠して23℃において直径2mmのノズルを備えるフローカップ(flow cup)中で測定される粘度は40秒〜140秒である。]
[0012] 両方の層、すなわちプライマーおよびトップコート、が共にここで紫外線保護仕上材の機能を引き受けている。]
[0013] (c)紫外線硬化性コーティングシステム、例えばアクリレート、ウレタンアクリレートまたはアクリロシランベースの紫外線硬化性コーティングシステムであって、要すれば耐引掻き性を改良するために充填剤を含む紫外線硬化性コーティングシステムも同様に、比較的広い適用層厚ウィンドウに起因して十分な耐候性を生じうる。そのようなシステムは、既知であり、特にUS 3,707,397またはDE 69 71 7959、US 5,990,188、US 5,817,715およびUS 5,712,325に記載されている。市販のMomentive Performance Materials製のUVHC 3000システム、UVHC 3000KシステムおよびUVHC 3000SシステムまたはRedspot製のUVT200およびUVT 610がそのような好適なコーティングの例である。]
[0014] 耐候性引掻き保護層(a)および耐候性の高い引掻き保護層(b)および(c)もまた別の熱可塑性樹脂基材、例えばポリカーボネートブレンド、上で使用される。]
[0015] 片面が風雨に曝される多くの平面使用において、保護層はこの外面に必要とされるだけでなく、風雨にあまり曝されていない内面も同様に引掻き、薬品の作用および、更に外面と比較して少ない範囲で紫外線攻撃に対して保護されていなければならない。この場合、上記コンポネントの内面も同様に直接同時被覆される。すなわち、同じコーティングシステムで被覆される。]
[0016] DE 3044450 A1は、衝撃または振動の方向に関して後方のポリカーボネート層を含む、ポリカーボネート、ガラスおよびソリッド樹脂材料(solid resin material)から選択される衝撃または振動を吸収する多数の層を有する耐衝撃性または耐震性のラミネートに関し、このポリカーボネート層は、衝撃の方向の反対側に下部のポリカーボネート層よりも硬質であり、より脆性の耐引掻き性コーティングおよびこの耐引掻き性コーティングよりも壊れにくい、後方のポリカーボネート層と耐引掻き性コーティングとの間に配置された中間層を有し、上記層同士は互いに相溶性接着剤で結合されている。]
[0017] DE 10 2004014023A1は、乗物のグレージング用の内面と外面とを有するプラスチックのコンポジットスクリーンであって、内面スクリーンと外面スクリーンとが熱可塑性ポリウレタンの層によって接着されることを特徴とするコンポジットスクリーンに関する。]
[0018] 熱硬化性コーティングシステム(a)は多くの場合未だ十分耐候性でないが、両面に耐候性の高い引掻き保護層(b)および(c)が同様に提供されるコンポネントの場合、コンポネント全体の靱性の劇的な低下が、特に低温において、観測される。ここで、低温は、0℃以下、特に−10℃以下約0至約−30℃を意味する。耐候性の高い耐引掻き性コーティングを有するポリカーボネートおよびそのブレンドのコンポネントにおける破壊試験において、ここで、両面の被覆後に動荷重の下で低温靱性の損失が認められた。]
発明が解決しようとする課題

[0019] 従って、先行技術に基づいて、本発明の目的は、所望の耐候性、耐引掻き性および必要な低温靱性を有するスクリーン構造物を提供することである。]
課題を解決するための手段

[0020] 従って、本発明は、層(A)、層(B)および層(C)をこの順序で含む多層コンポジットであって、
層(A)が耐引掻き性ラッカーであり;
層(B)が熱可塑性樹脂であり;
層(C)が耐引掻き性ラッカーであり、
層(A)が層(C)と同じでなく、層(B)の両面に配置された層(A)を有する多層コンポジットのDIN EN ISO 6603−1に準拠する−30℃における靱性/脆性転移に関する臨界衝撃速度が層(B)の両面に配置された層(C)を有する多層コンポジットよりも低いことを特徴とする多層コンポジットに関する。]
[0021] 従って、言い換えれば、本発明は、層(A)、層(B)および層(C)をこの順序で含む多層コンポジットであって、
層(A)が耐引掻き性ラッカーであり;
層(B)が熱可塑性樹脂であり;
層(C)が耐引掻き性ラッカーであり、
層(A)が層(C)と同じでなく、同一の層(A)および(C)を有する多層コンポジット中の層(A)のDIN EN ISO 6603−1に準拠する−30℃における靱性/脆性転移に関する臨界衝撃速度が同一の層(A)および(C)を有する多層コンポジット中の層(C)よりも低いことを特徴とする多層コンポジットに関する。]
[0022] 理論に縛られるわけではないが、本発明の対象物の特性の改良の理由は、張力を受ける領域のコーティングが主に破壊挙動を決定することである。圧力に曝される外面(衝撃部材の接触エリア)は破壊挙動にごくわずかな影響しか与えない。]
[0023] 従って、片面が耐候性の高いシステムで被覆されたサンプル部品は、DIN EN ISO 6603に準拠する破壊試験において外面または風雨に曝される面に靱性挙動を示す。]
[0024] 言い換えると、記載されている本発明の目的は、アシンメトリック多層構造体であって
−熱可塑性樹脂基材を備え、
−外面が「耐候性の高い耐引掻き性ラッカー」カテゴリーのラッカーAで被覆されており、
−内面が「耐引掻き性ラッカー」カテゴリーのラッカーBであって、熱可塑性樹脂基材の低温靱性にわずかにしか悪影響を与えないラッカーBで被覆されている、
アシンメトリック多層構造体を用いて達成されうる。]
[0025] この低温靱性へのわずかな悪影響は、「耐引掻き性ラッカー」カテゴリーのラッカーBを用いる熱可塑性樹脂基材の両面のコーティングが、2.5m/秒よりも速い、特に3m/秒よりも速いDIN EN ISO 6603に準拠する−30℃における靱性/脆性転移に関する臨界衝撃速度をもたらし、従って本発明によるアシンメトリック構造体の対応する靱性挙動も確実にすることを特徴とする。]
[0026] Momentive Performance Materials製の市販のラッカーシステムSHP401/AS4000、PHC587およびその変形(PHC587BおよびPHC587C)並びにSHP470の層厚が約1.5μm未満(以下、「薄い層」と云う。)のシステムSHP470/AS4700は、十分低い温度靱性を示し、これらのラッカーを用いる熱可塑性樹脂基材、例えばポリカーボネート、の両面のコーティングはDIN EN ISO 6603に準拠する−30℃における靱性/脆性転移に関する3m/秒を超える衝撃速度をもたらすことを特徴とする。]
[0027] しかしながら、これらのシステムの風化特性は、ここで必要な要求を下回り、このため、これらのシステムは層Aにおいて使用できない。]
[0028] 対照的に、SHP470の層厚が約2μmを超える(以下、「厚い層」と云う。)市販のシステムSHP470/AS4700は、実際、耐候性要求に合うが、基材の低温靱性を許容できないレベルに低下させ、このラッカーを用いる熱可塑性樹脂基材、例えばポリカーボネート、の両面のコーティングは DIN EN ISO 6603に準拠する−30℃における靱性/脆性転移に関する衝撃速度を3m/秒未満にする。従って、このラッカーは層Cとして好適ではない。]
[0029] 紫外線硬化性の耐候性の高いシステム、例えばUVHC 3000、を用いる熱可塑性樹脂基材、例えばポリカーボネート、の両面の被覆後に同様に動荷重の下での低温靱性の損失が認められたので、これらのシステムもまた層Cに好適ではない。]
[0030] 従って、本発明は、更に、SHP 470(厚い層)/AS4700またはUVHC 3000がラッカーAの役割を果たし、一例としてこれに限定されるわけではないが、SHP 470(薄い層)/AS4700またはSHP 401/AS4000またはPHC 587またはPHC 587変性物がラッカーBの役割を果たす本発明による多層コンポジットにも関する。]
[0031] 定義]
[0032] 本発明との関連で、用語「多層コンポジット」は、複数の層の結合コンポジットを意味する。]
[0033] 本発明との関連で、用語「熱可塑性樹脂基材」は、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、ポリエステル(例えば、ポリアルキレンテレフタレート)、ポリフェニレンエーテル、グラフトコポリマー(例えばABS)およびこれらの混合物を意味する。好適な熱可塑性樹脂は、更に、充填剤、例えばグラスファイバーまたは無機充填剤、および耐衝撃性改良剤、離型剤および安定剤を含みうる。]
[0034] 限定としてではなく、一例として、特にMakrolonTMAG 2677(紫外線安定剤および離型剤を有する中粘度ビスフェノールAポリカーボネート;ISO 1133に準拠する300℃における1.2kgのもとでのMFR 13g/10分)、MakrolonTMAL 2647(紫外線安定剤および離型剤を有する中粘度ビスフェノールAポリカーボネート;ISO 1133に準拠する300℃における1.2kgのもとでのMFR 13g/10分)、MakrolonTM3103(紫外線安定剤および離型剤を有する中粘度ビスフェノールAポリカーボネート;ISO 1133に準拠する300℃における1.2kgのもとでのMFR 6.5g/10分)、MakrolonTM2405(紫外線安定剤および離型剤を有する中粘度ビスフェノールAポリカーボネート;ISO 1133に準拠する300℃における1.2kgのもとでのMFR 20g/10分)、BayblendTMT95MF(無機充填剤含有物を有するPC+ABSブレンド、ISO 1133に準拠する260℃における5kgのもとでのMFR 18g/10分)、MakroblendTM7665(無機充填剤含有物を有するPC+PETブレンド、ISO 1133に準拠する260℃における5kgのもとでのMFR 4g/10分)が挙げられる。]
[0035] 本発明との関連で、用語「ラッカーA」(「耐候性の高い耐引掻き性ラッカー」カテゴリー)は、紫外線保護プライマー(厚い層)およびポリシロキサンラッカー(b)ベースのトップコートを有する上記熱硬化性多層システム、またはアクリレート、ウレタンアクリレートもしくはアクリロシラン(c)ベースの上記紫外線硬化性コーティングシステムを意味する。]
[0036] 本発明との関連で、用語「ラッカーB」(「耐引掻き性ラッカー」カテゴリー)は、ポリシロキサンラッカー(a)ベースの上記熱硬化性コーティングシステムまたは紫外線保護プライマー(薄い層)およびポリシロキサンラッカー(b)ベースのトップコートを有する上記熱硬化性多層システムを意味する。]
[0037] 従って、本発明との関連で、用語「ラッカー」または「耐引掻き性ラッカー」は、トップコートおよび要すればプライマー層を備えるシステムを意味する。]
[0038] 本発明との関連で、「層(A)が層(C)と同じではない」という言い回しは、選択されるラッカーシステムが異なるかまたはプライマー層および要すればトップコート層の厚さが異なるかのいずれかの層を意味する。]
[0039] システムの詳細:]
[0040] PHC 587およびその変性物(PHC 587B;PHC 587C)またはSPH401/AS 4000:
a.一般式R’nSi(OR)4−nの有機ケイ素化合物またはその部分縮合物;
b.無機ナノ粒子、好ましくはSiO2;
c.アルコールベースの溶媒;
d.要すれば紫外線吸収剤、好ましくはシリル化紫外線吸収剤
および有機ケイ素化合物を含むラッカー中の添加剤としてのアクリレートベースの有機接着促進剤
を含有する〔式中、R’およびRは、例えば有機基、例えば脂肪族基(アルキル)、芳香族基(フェニルまたはナフチル)または脂肪族含有物および芳香族含有物を有する基(例えばベンジル)である。〕。]
[0041] SPH 401/AS 4000:
トップコートAS 4000は、
a.一般式R’nSi(OR)4−nの有機ケイ素化合物またはその部分縮合物;
b.無機ナノ粒子、好ましくはSiO2;
c.アルコールベースの溶媒;
d.要すれば紫外線吸収剤、好ましくはシリル化紫外線吸収剤
を含有する〔式中、R’およびRは、例えば有機基、例えば脂肪族基(アルキル)、芳香族基(フェニルまたはナフチル)または脂肪族含有物および芳香族含有物を有する基(例えばベンジル)である。〕。
別のプライマーラッカー配合物SPH 401は、有機接着促進剤を含有し、基材に適用され、大気中で乾燥させられ、乾燥され、次に成分a〜dを有するラッカーが適用される。]
[0042] SHP 470/AS 4700およびSHP 470 FT 2050/AS 4700:
ポリシロキサンベースのトップコートAS 4700は、
a.一般式R’nSi(OR)4−nの有機ケイ素化合物またはその部分縮合物;
b.無機微細化合物、好ましくはSiO2;
c.アルコールベースの溶媒;
d.要すれば紫外線吸収剤および別の添加剤
を含有する〔式中、R’およびRは、例えば有機基、例えば脂肪族基(アルキル)、芳香族基(フェニルまたはナフチル)または脂肪族含有物および芳香族含有物を有する基(例えばベンジル)である。〕。
別のプライマーラッカー配合物SHP 470またはSHP 470 FT 2050または類似のシステムは、
a.PCとポリシロキサンベースのラッカーとの間の接着促進をさせることが可能な有機結合材料、
b.紫外線吸収剤、
c.溶媒
を含有し、基材に適用され、大気中で乾燥させられ、乾燥され、次に成分a〜dを有するラッカーが適用される。]
[0043] UVHC 3000:
a.下記成分a1およびa2からなる群の一方から選択される1種類以上のポリマー前駆体
a1.少なくとも1種類のアクリレート官能基を有するオリゴマーまたはその混合物
a2.少なくとも1種類のアクリレート官能基を有する反応性シンナー、または相当する反応性シンナーの混合物;
b.要すれば微細無機化合物、好ましくはSiO2粒子;
c.光開始剤;
d.紫外線吸収剤;
e.溶媒
を含有する。]
[0044] 好適な紫外線吸収剤は、好ましくは下記一般群:
ベンゾトリアゾール、オキサルアニリド、2−シアノアクリレート、ベンジリジンマロネートおよびホルムアミド並びにベンゾフェノン、特にジベンゾイルレソルシノール、およびトリアジン、特に2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン
の誘導体である。]
[0045] 本発明は、更に、本発明による外部使用用のシートおよび射出成形部品、例えば建築物のグレージグ、自動車のグレージングまたは車体カバーコンポネント、用の多層コンポジットにも関する。これらは、例えば、自動車のサイドシールド(side shields)、サイドウィンドウ、リアウィンドウ、またはルーフ用途である。]
[0046] ここで、規格DIN EN ISO 6603−1ベースの落下試験(falling test)を用いて靱性を評価した。この規格と類似して、ここで様々な落下エネルギーを用いて破壊試験を行う(これは一定の落下重量において落下高を変更することによって行われる。)。落下エネルギーの尺度として、衝撃速度を光バリアによって直接測定し、様々なパラメータとして示す。]
[0047] 標準偏差では、接触面の直径とマンドレルの直径、それぞれ40mmと20mmの組み合わせおよび試験片サイズ50×50mm2を使用する。落錘は13kgであり、試験温度は−30℃であった。]
[0048] あるパラメータ(例えば温度、変形率、ノッチ径など)の変化でポリマー材料が靱性から脆性破壊挙動への転移を示すという事実を使用して靱性を同定した。この場合、試験片の上面におけるマンドレルの衝撃速度を様々なパラメータとして使用した。]
[0049] 靱性に関する特性パラメータとして、「臨界衝撃速度」を規定した。これは靱性破壊挙動の最も速い速度と脆性破壊挙動の最も遅い速度との相乗平均によって得られる。
vcrit:=0.5*[max(vtough)+min(vbrittle)]]
[0050] この靱性パラメータを決定するために、臨界衝撃速度を好適な範囲内で変化させ、選択速度に属する破壊挙動(靱性/脆性)を決定した。破壊の性質(靱性/脆性破壊)を、衝撃試験片の破壊パターンを用いて決定した。ここで、1つの塊のままである場合、靱性破壊は、クラックなしのプラスチックの変形(標準の通り)と試験片の破壊(標準からずれる)の両方である−試験片の2以上の部分への分裂を脆性破壊と評価する。]
[0051] 測定される臨界衝撃速度は、2〜2.5m/秒と13m/秒との間である。最小衝撃速度でも脆性破壊を示す試験片を概して脆性と評価し、臨界衝撃速度を「2.5m/秒未満」と示す。]
[0052] 従って、それぞれの多層構造体は、臨界衝撃速度によって特徴付けられ、従って、別のシステムと比較し、評価することができる。]
[0053] この試験片の厚さはもちろん、機械ストレスのもとでの変形および破壊挙動に影響を及ぼす。特に、測定絶対値(最大力、破断点伸び、……)は、試験片の厚さへの依存を示し、厚さの異なる試験片に関しては互いに直接比較できない。従って、本発明との関連で、厚さ5mmの試験片(この挙動は互いに比較でき、この厚さは、多くの用途、例えばグレージング、に典型的なサイズの範囲内にある。)を使用した。]
[0054] しかしながら、様々なシステムの靱性の相対差−靱性/脆性転移または臨界衝撃速度の位置の形態−は、別のサンプル厚にも当てはめられる。従って、ここで一例として厚さ5mmの試験片に対して決定される様々なラッカーシステムと構造体との間の相対靱性差は、より厚い試験片やより薄い試験片にも当てはまる。]
[0055] 「引張力を受ける領域」という表現は、本明細書中、衝撃部材の対向面にある試験片の面を意味し、従って、破壊試験において引張ストレスを受ける。対照的に、「圧力領域」は、衝撃面の衝撃部材の下の試験片の領域を示し、この領域は圧力負荷が最も生じる。]
[0056] 別の態様では、本発明は、層(A)中の耐引掻き性ラッカーの臨界衝撃速度が層(C)中の耐引掻き性ラッカーよりも2m/秒以上低いことを特徴とするような多層コンポジットに関する。好ましくは、上記臨界衝撃速度は、1.5m/秒以上、特に2m/秒以上、より特に2.5m/秒以上低い。]
[0057] 別の態様では、本発明は、層Cが引張力を受ける領域に存在する場合、熱可塑性樹脂基材が両面を被覆されると、層(C)中の耐引掻き性ラッカーの−30℃におけるDIN EN ISO 6603−1に準拠する多層コンポジットの厚さ5mmにおける靱性/脆性転移に関する臨界衝撃速度が2.5m/秒以上、特に3m/秒以上、特別には3.3m/秒以上であることを特徴とするような多層コンポジットに関する。]
[0058] 別の態様では、本発明は、層(A)、層(B)および層(C)を含む多層コンポジットの製造方法であって、
(i)層(B)の1つのエッジが高いエッジよりも低くなるように層(B)を配置する工程;
(ii)層(B)の高いエッジの上面を液体耐引掻き性ラッカーでフローコーティングして層(A)を生じる工程;
(iii)層(B)の高いエッジの下面を液体耐引掻き性ラッカーでフローコーティングして層(C)を生じる工程;および
(iv)上記ラッカーを乾燥する工程
を含む製造方法に関する。この方法は、特に本発明による多層コンポジットの製造に好適である。別の態様では、本発明は、工程(ii)および(iii)を実質的に同時に、特に1〜30分、1〜10分、2〜5分または2〜3分の間隔で行うことを特徴とするこの方法に関する。]
[0059] 多層構造体の製造(基材の製造の詳細;被覆プロセスの詳細)]
[0060] 成形物品は、上記熱可塑性樹脂基材から射出成形によっておよび押出によって製造されうる。この方法は既知であり、“Handbuch Spritzgiessen”,Friedrich Johannnaber/Walter Michaeli,ミュンヘン;ウィーン:Hanser,2001年,ISBN 3−446−15632−1または“Anleitung zum Bau von Spritzgiesswerkzeugen”,Menges/Michaeli/Mohren,ミュンヘン;ウィーン:Hanser,1999年,ISBN 3−446−21258−2に記載されている。]
[0061] 射出成形は、プラスチックの加工において用いられる成形方法である。]
[0062] 直接使用されうる成形品は、この方法によって多数の塊数で(in large piece numbers)経済的に製造されうる。このために、射出成形マシーンを使用して、特定の材料、すなわち成形組成物を射出成形ユニット中で可塑化し、射出成形金型に射出する。金型の中空空間、キャビティ、が完成コンポネントの形態および表面構造を決定する。]
[0063] ここで、射出成形としては、多成分射出成形(multicomponent injection moulding)プロセスおよび射出圧縮(injection−compression)プロセスを含む全ての射出成形プロセスが挙げられる。]
[0064] プラスチック加工で知られている射出成形および射出圧縮変形を、プラスチックの1成分および多成分成形品の製造に用いる。射出圧縮技術を用いない常套の射出成形法が特に小型射出成形部品の製造に使用され、ここで生じる短い流路および穏やかな射出圧が使用される。常套の射出成形プロセスでは、固定位置の2つの密閉金型プレートの間に形成されるキャビティにプラスチック組成物を射出し、そこで固化する。]
[0065] 射出圧縮法は、射出および/または固化操作を金型プレートの移動中に行うことが常套の射出成形法と異なる。既知の射出圧縮法では、金型プレートは、後の固化中に起こる収縮を補い、必要とされる射出圧を低減させるために射出操作のいくらか前に既に開いている。従って、予め大きくされたキャビティは、射出操作の開始時に既に存在する。金型の流出面は、金型プレートが幾分開かれていても予め大きくされたキャビティの十分な気密性を保証する。プラスチック組成物をこの予め大きくされたキャビティに射出し、この間にまたはその後に圧縮し、金型を密閉方向に動かす。長い流路を用いる、特に大面積薄肉成形品の製造には、より複雑な射出圧縮技術が好ましいか、または場合によっては不可欠である。このようにして初めて、大きな成形品に要求される射出圧力の低減が達成される。更に、高い射出圧力の結果として生じる射出成形部品のストレスまたは歪は、射出圧縮によって防止されうる。このことは、光学用途用のプラスチック、例えば自動車におけるグレージング(ウィンドウ)、の製造に特に重要である。なぜなら、ストレスがないことへの高まる要求を光学用途用のプラスチックに着実に実行すべきであるからである。]
[0066] 多成分プラスチック成形品は、成形品の前もって作られた第1成分上への第2プラスチック成分の表面射出によって製造してもオーバー射出(over−injection)によって製造してもよい。このために、表面射出成形用金型(ターンテーブル金型中の第2キャビティ)を、プラスチック成形品の第1成分と表面射出成形用金型プレートとの間に存在する第2成分の形成用のフリースペースである、既に前もって作ったプラスチック成形品の第1成分上に載置する。]
[0067] MakrolonTM、BayblendTMおよびMakroblendTMは、加工前に乾燥しなければならない。なぜなら、この溶融物中の水分は、表面欠陥および分子量低下の増加をもたらすからである。MakrolonTM、BayblendTMおよびMakroblendTMを、これに好適なドライヤー中で乾燥する。湿ったグラニュールの乾燥時間は、乾燥装置の性質およびタイプに大きく依存し、乾燥出力に依存して2〜12時間である。]
[0068] 全ての現代の射出成形マシーンがMakrolonTM、BayblendTMおよびMakroblendTMの加工に好適である。加工中の通常の材料温度は、一般的に、MakrolonTMに関しては280〜320℃、BayblendTMに関しては240〜280℃、MakroblendTMに関しては240〜280℃である。]
[0069] 金型は、強力に均一に温度制御すべきである。ストレスができるだけ少なく、良好な表面を有する部品を得るために、金型温度は、Makrolonに関しては少なくとも80℃、MakroblendTMおよびBayblendTMタイプに関しては60℃〜80℃にすべきである。]
[0070] 製造されるコンポネントは、汚染を避けるために、被覆するまで添加剤を含まないポリエチレンバッグ中で貯蔵する。]
[0071] 押出では、プラスチックまたは別の粘稠硬化性材料を連続法でダイに通す。このために、プラスチック−押出品−を最初に溶融し、加熱内部摩擦手段によって押出機によって均質化する。ダイを通じる流れに必要な圧力を押出機中で更に高める。ダイを出た後、プラスチックは、通常、水冷サイジングユニット中で固化する。真空の適用は、プロファイルをキャリブレータの壁体に対してプレスする効果があり、そのようにして成形を完了する。その後、しばしば冷却ウォーターバスの形態の冷却ゾーンが続く。このようにして形成されるジオメトリックボディ(geometric body)の断面は使用されるダイまたはサイジングユニットに対応する。可能な製造ばらつきは、+/−0.05mmである。]
[0072] 高度粘稠MakrolonTM3103タイプが押出加工に特に好適である。シートは、それから既知の加工方法によって製造されうる。ほぼ専らシングルスクリュー押出機のみが用いられる。ホッパーからダイまで280℃から250℃までシリンダー温度プロファイルを低下させることによって温度プラグラムが達成される。ダイの出口における材料温度は、加工方法に依存して240℃〜300℃である。次にシートを仕上げカレンダーにおいて圧延する。次にこのシートの両面にラミネートフィルムを提供し、輸送可能シートにミルする。]
[0073] サンプルシートを好適な方法によって上記押出製品から製造する。この好適な方法は、特に、鋸引き、切断、サンプリング、微粉砕(milling)およびレーザー切断である。]
[0074] 被覆]
[0075] 被覆方法の詳細]
[0076] プライマーラッカーおよびトップコートラッカーは、フローコーティングまたはスプレーによって適用されうる。生じる高い光学品質のため、フローコーティング法が特に好ましい。フローコーティング法は、ホースもしくは好適なコーティングヘッドを用いて手動で行ってもフローラッカー塗ロボットおよび要すればスロットダイによる流入で自動的に行ってもよい。]
[0077] この場合、コンポネントを、吊しながら被覆しても適切な製品ホルダーに載置しながら被覆してもよい。]
[0078] より大きいコンポネントおよび/または3次元コンポネントに関しては、被覆される部品を吊すかまたは好適な製品ホルダーに載置する。]
[0079] 小さな部品に関しては、被覆は、手で行ってもよい。この場合、被覆に使用される液体プライマーまたはラッカー溶液を、この小さな部品の上のエッジから出発してシートの上を長手方向に注ぎ、同時にシート上のラッカーの出発位置を左から右へシートの幅を横切って導く。ラッカー塗シートを、クランプで垂直に吊しながら大気中で乾燥し、特定の製造業者の教示に従って硬化した。]
[0080] 以下、量は、特に明記しない限り、wt.%ベースである。]
[0081] 全ての溶媒をテクニカルグレードの物品として入手し、乾燥せずに用いた。]
[0082] 前処理/サンプル成分の洗浄
被覆前に、ポリカーボネートシートにイオン化空気を吹き付けて付着汚染物質を除去した。]
[0083] 固形分の測定(方法A):
Sartorius MA40ソリッドテスターを用いて秤量ラッカーサンプルを一定重量に達するまで140℃において蒸発させてラッカーの固形分を測定した。次に固形分を蒸発後の重量対蒸発前の重量の比率からパーセントで得る。最も単純な場合、ここで、ラッカーの硬化後のラッカーの固形分は、ラッカー重量マイナス溶媒重量である。]
[0084] 層厚の測定(方法B):
硬化ラッカーの層厚を、Eta Optik GmbH(ドイツ在)製のEta SD30測定装置を用いる白色光干渉によって測定した。]
[0085] 付着性の測定(方法C):
コーティングの付着性を下記試験
a)クロスハッチ有りとなしとの粘着テープ(3MTM 610粘着テープを使用。)の剥離(ISO 2409またはASTMD 3359に類似);
b)沸騰水中の4時間にわたる貯蔵後の粘着テープの剥離
によって測定した。試験a)およびb)は、コーティングが全く剥がれない場合、合格である(ISO 2409に準拠する評価0またはASTM D 3359に準拠する評価5B)。ISO 2409における評価0およびASTM D 3359における評価5Bは、剥離が全く認められないことを意味する。]
[0086] 靱性
この関連で規格DIN EN ISO 6603−1に準拠して落下試験を用いて靱性を評価した。]
[0087] 被覆手順
被覆を、気候制御コーティング・ルームにおいてラッカー製造業者の特定の指示のもとで23〜25℃および相対湿度40〜48%において行った。このサンプルシートをいわゆるイソクロス(iso−cloths)(LymTech Scientific製のLymSatTM;イソプロパノール70%および脱イオン水30%で濡れている。)を用いて清浄にし、イソプロパノールを用いてすすぎ、大気中で30分間乾燥し、イオン化空気を吹き付けた。]
[0088] プライマーおよびラッカーを製造業者の指示に準拠して処理する。ここで、プライマーおよびラッカーはデリバリー状態で用いられることができ、更に所定の層厚ウィンドウ(layer thickness window)を得るために好適な溶媒を用いる希釈後にも用いられることができる。]
[0089] 実施例1 AS 4700/AS 4000(本発明による)]
[0090] 最初にSHP 470(9.9wt.%強度)300.0gを混合容器に導入し、撹拌しながらジアセトンアルコールと1−メトキシ−2−プロパノールとをそれぞれ97.5g添加することによって市販の厚塗り(high−build)プライマーSHP 470(固形分9.90%)およびジアセトンアルコールと1−メトキシ−2−プロパノールとの1:1溶媒混合物を含有するプライマー溶液を製造した。]
[0091] このプライマーを、フローコーティングプロセスにおいてサイズ10.5×15×0.5cmの5mmポリカーボネートシート(MakrolonTMAG 2677(Bayer MaterialScience AG;紫外線安定剤および離型剤を有する中粘度ビスフェノールAポリカーボネート;ISO 1133に準拠する300℃における1.2kgのもとでのMFR 13g/10分)から製造される光学品質の射出成形PCシート)の片面に適用した。]
[0092] 被覆を手で行った。この場合、被覆に使用される液体SHP470プライマーを小さい部品の上のエッジから出発してシート上に長手方向に注ぎ、同時にシート上のプライマーの出発位置をシートの幅を横切って左から右に導く。この下塗りしたシートを、クランプで垂直に吊しながら特定の製造業者の指示に従ってダストドライ(dust dry)まで大気中で乾燥し、循環空気オーブン中で硬化した。室温に冷却した後、下塗りした表面のAS 4700を用いる被覆を行った。ダストドライまで大気中で乾燥した後、非被覆背面を同じ作業工程によってSHP 401で被覆してもよい。このように被覆されたシートを再度特定の製造業者の指示に従って大気中でダストドライまで乾燥させた。]
[0093] 次にSHP 401を下塗りしたシートを、AS 4000でオーバーコートした。大気中でダストドライまで乾燥した後、循環空気オーブン中で130℃において60分間硬化を行った。]
[0094] このようにして得られる透明2層コーティング(プライマーSHP 470/トップコートAS4700)の厚さを方法Bによって測定し、コーティングの付着性を方法Cによって測定した。]
[0095] 実施例2 AS 4700/PHC 587(本発明による)]
[0096] 最初にSHP 470(9.9wt.%強度)300.0gを混合容器に導入し、撹拌しながらジアセトンアルコールと1−メトキシ−2−プロパノールとをそれぞれ97.5g添加することによって、市販の厚塗りプライマーSHP 470(固形分9.90%)およびジアセトンアルコールと1−メトキシ−2−プロパノールとの1:1の溶媒混合物を含有するプライマー溶液を製造した。]
[0097] このラッカーを、フローコーティングプロセスにおいてサイズ10.5×15×0.5cmの5mmポリカーボネートシート(MakrolonTMAG 2677(Bayer MaterialScience AG;紫外線安定剤および離型剤を有する中粘度ビスフェノールAポリカーボネート;ISO 1133に準拠する300℃における1.2kgのもとでのMFR 13g/10分)から製造される光学品質の射出成形PCシート)の片面に適用した。]
[0098] 被覆を手で行った。この場合、コーティングに使用される液体SHP470プライマーを小さい部品の上のエッジから出発してシート上に長手方向に注ぎ、同時にシート上のプライマーの出発位置をシートの幅を横切って左から右に導く。この下塗りしたシートを、クランプで垂直に吊しながら特定の製造業者の指示に従って大気中でダストドライ(dust dry)まで乾燥し、循環空気オーブン中で硬化した。室温に冷却した後、下塗りした表面のAS 4700を用いる被覆を行った。大気中で120秒間乾燥した後、背面のコーティングをプライマーレス・ハードコートPHC 587を用いて行う。大気中でダストドライまで乾燥した後、硬化を循環空気オーブン中で行った。]
[0099] ラッカーの特性を実施例1に準拠して試験した。]
[0100] 実施例3 UVHC 3000/PHC 587(本発明による)]
[0101] 市販のUVHC 3000を含有するコーティング溶液を、フローコーティングプロセスにおいてサイズ10.5×15×0.5cmの5mmポリカーボネートシート(MakrolonTMAG 2677(Bayer MaterialScience AG;紫外線安定剤および離型剤を有する中粘度ビスフェノールAポリカーボネート;ISO 1133に準拠する300℃における1.2kgのもとでのMFR 13g/10分)から製造される光学品質の射出成形PCシート)の片面に適用した。]
[0102] 被覆を手で行った。この場合、コーティングに使用されるUVHC 3000を小さい部品の上のエッジから出発してシート上に長手方向に注ぎ、同時にシート上のプライマーの出発位置をシートの幅を横切って左から右に導く。これは、通常、粘度を低下させるためにフローコーティングの前に希釈される。常套の溶媒は、特に、メトキシプロパノール、ジアセトンアルコールまたはその混合物である。5分の蒸発時間の後、シートを75℃において6分間予備硬化させた。次に水銀ドープ紫外線ランプ(80W/cm)を使用して約6〜8J/cm2の線量で紫外線硬化を行った。室温に冷却した後、非被覆面のコーティングをPHC 587を用いて行った。この被覆シートを、クランプで垂直に吊しながら特定の製造業者の指示に従って大気中でダストドライに乾燥した。]
[0103] 室温における30分間の蒸発の後、硬化を循環空気オーブン中で130℃において60分間行った。]
[0104] ラッカーの特性を実施例1に準拠して試験した。]
[0105] 実施例4 両面のSHP470(厚い層)/AS 4700(本発明によらない)]
[0106] 最初にSHP 470(9.9wt.%強度)300.0gを混合容器に導入し、撹拌しながらジアセトンアルコールと1−メトキシ−2−プロパノールとをそれぞれ97.5g添加することによって市販の厚塗りプライマーSHP 470(米国コネティカット州ウィルトン在Momentive Performance Materials Inc.)(固形分9.90%および4mmカップ粘度46.25秒(測定に関しては方法AおよびBを参照。))およびジアセトンアルコールと1−メトキシ−2−プロパノールとの1:1溶媒混合物を含有するプライマー溶液を製造した。]
[0107] このラッカーを、フローコーティングプロセスにおいてサイズ10.5×15×0.5cmの5mmポリカーボネートシート(MakrolonTMAG2677(Bayer MaterialScience AG;紫外線安定剤および離型剤を有する中粘度ビスフェノールAポリカーボネート;ISO 1133に準拠する300℃における1.2kgのもとでのMFR 13g/10分)から製造される光学品質の射出成形PCシート)の片面に適用した。]
[0108] 被覆を手で行った。この場合、被覆に使用される液体SHP470プライマーを小さい部品の上のエッジから出発してシート上に長手方向に注ぎ、同時にシート上のラッカーの出発位置をシートの幅を横切って左から右に導く。両面の被覆のために、正面の直後に背面を被覆する。]
[0109] この下塗りしたシートを、クランプで垂直に吊しながら大気中で室温において30分間乾燥し、循環空気オーブン中で125℃において15分間硬化した。]
[0110] 室温への冷却後に、下塗りした表面のAS 4700を用いる被覆を行った。両面の被覆のために、正面の直後に背面を被覆した。]
[0111] このラッカー塗シートを、クランプで垂直に吊しながら大気中で室温において30分間乾燥し、130℃において60分間硬化した。]
[0112] ラッカーの特性を実施例1に準拠して試験した。]
[0113] 実施例5 両面のUVHC 3000(本発明によらない)]
[0114] 市販のUVHC 3000(米国コネティカット州ウィルトン在Momentive Performance Materials Inc.)を含有するコーティング溶液をフローコーティングプロセスにおいてサイズ10.5×15×0.5cmの5mmポリカーボネートシート(MakrolonTMAG 2677(Bayer MaterialScience AG;紫外線安定剤および離型剤を有する中粘度ビスフェノールAポリカーボネート;ISO 1133に準拠する300℃における1.2kgのもとでのMFR 13g/10分)から製造される光学品質の射出成形PCシート)の片面に適用した。UVHC 3000を用いる被覆を手で行った。これは、通常、粘度を低減させるためにフローコーティングの前に希釈される。]
[0115] コーティングに使用されるUVHC 3000を、小さい部品の上のエッジから出発してシート上に長手方向に注ぎ、同時にシート上のラッカーの出発位置をシートの幅を横切って左から右に導く。常套の溶媒は、特に、メトキシプロパノール、ジアセトンアルコールまたはその混合物である。]
[0116] 蒸発時間5分の後、シートを75℃において6分間予備硬化させた。次に紫外線硬化を、水銀ドープ紫外線ランプ(80W/cm)を使用して約6〜8J/cm2の線量で行った。このようにして得られたサンプルシートを同様にUVHC 3000を用いて非被覆背面をフローコートし、5分の蒸発時間の後、このシートを75℃において6分間予備硬化した。次に水銀ドープ紫外線ランプ(80W/cm)を使用して約6〜8J/cm2の線量で紫外線硬化を行った。]
[0117] ラッカーの特性を実施例1に準拠して試験した。]
[0118] 実施例6 両面のPHC 587(本発明によらない)]
[0119] 市販のPHC 587(米国コネティカット州ウィルトン在Momentive Performance Materials Inc.)を含有するコーティング溶液を、フローコーティングプロセスにおいてサイズ10.5×15×0.5cmの5mmポリカーボネートシート(MakrolonTMAG 2677(Bayer MaterialScience AG;紫外線安定剤および離型剤を有する中粘度ビスフェノールAポリカーボネート;ISO 1133に準拠する300℃における1.2kgのもとでのMFR 13g/10分)から製造される光学品質の射出成形PCシート)の両面に適用した。]
[0120] 被覆を手で行った。この場合、被覆に使用されるプライマーなしのハードコートPHC 587を小さい部品の上のエッジから出発してシート上に長手方向に注ぎ、同時にシート上のプライマーの出発位置をシートの幅を横切って左から右に導く。両面の被覆のために、正面の被覆直後に背面を被覆する。この被覆したシートを、クランプで垂直に吊しながら大気中で室温において30分間乾燥し、130℃において60分間硬化した。]
[0121] ラッカーの特性を実施例1に準拠して試験した。]
[0122] 実施例7 両面のSHP401/AS 4000(本発明によらない)]
[0123] 市販のSHP 401(米国コネティカット州ウィルトン在Momentive Performance Materials Inc.)を含有するプライマー溶液をフローコーティングプロセスにおいてサイズ10.5×15×0.5cmの5mmポリカーボネートシート(MakrolonTMAG 2677(Bayer MaterialScience AG;紫外線安定剤および離型剤を有する中粘度ビスフェノールAポリカーボネート;ISO 1133に準拠する300℃における1.2kgのもとでのMFR 13g/10分)から製造される光学品質の射出成形PCシート)の両面に適用した。被覆を手で行った。この場合、被覆に使用される液体SHP401プライマー溶液を、小さい部品の上のエッジから出発してシート上に長手方向に注ぎ、同時にシート上のラッカーの出発位置をシートの幅を横切って左から右に導いた。両面をコーティングするために、正面の被覆直後に背面を被覆した。]
[0124] この下塗りしたシートを、クランプで垂直に吊しながら大気中で室温において30分間乾燥した。]
[0125] この下塗りしたシートの両面を、フローコーティングプロセスにおいてAS4000(Momentive Performance Materials製の紫外線吸収剤を含むポリシロキサンベースのトップコート)でオーバーコートした。両面を被覆するために、正面の被覆直後に背面を被覆する。次にこのシートを大気中で室温において30分間乾燥し、130℃において60分間硬化した。]
[0126] ラッカーの特性を実施例1に準拠して試験した。]
[0127] 実施例8 外面SHP 470(厚い層)/AS 4700;内面SHP 470(薄い層)/AS 4700(本発明による)]
[0128] 外面の厚いプライマー層:
最初にSHP 470(9.8wt.%強度)300.0gを混合容器に導入し、撹拌しながら、ジアセトンアルコールと1−メトキシ−2−プロパノールとをそれぞれ100.0g添加することによって、市販の厚いプライマーSHP 470(固形分9.8wt.%強度)およびジアセトンアルコールと1−メトキシ−2−プロパノールとの1:1溶媒混合物を含有するプライマー溶液を製造した。]
[0129] このプライマーを、フローコーティングプロセスにおいて、サイズ10.5×15×0.5cmの5mmポリカーボネートシート(MakrolonTMAG 2677(Bayer MaterialScience AG;紫外線安定剤および離型剤を有する中粘度ビスフェノールAポリカーボネート;ISO 1133に準拠する300℃における1.2kgのもとでのMFR 13g/10分)から製造される光学品質の射出成形PCシート)の片面に適用した。]
[0130] 被覆を手で行った。この場合、被覆に使用される液体SHP470プライマー溶液を、小さい部品の上のエッジから出発してシート上に長手方向に注ぎ、同時にシート上のプライマーの出発位置をシートの幅を横切って左から右に導いた。]
[0131] 内面の薄いプライマー層:
最初にSHP 470(9.8wt.%強度)100.00gを混合容器に導入し、撹拌しながらジアセトンアルコールおよび1−メトキシ−2−プロパノールをそれぞれ195.0g添加することによって市販の厚いプライマーSHP 470(固形分9.8wt.%強度)およびジアセトンアルコールと1−メトキシ−2−プロパノールとの1:1溶媒混合物を含有するプライマー溶液を製造した。シートの内面を上記のようにこの溶液を用いて手で被覆した。]
[0132] 外面および内面のトップコート:
このように下塗りされたシートを、クランプで垂直に吊しながら大気中でダストドライまで乾燥し、特定の製造業者の指示に従って循環空気オーブン中で硬化した。室温に冷却した後、下塗りした面のAS 4700を用いる被覆を行った。大気中でダストドライまで乾燥した後、循環空気オーブン中で130℃において60分間硬化を行った。]
[0133] このようにして得られる透明2層コーティング(プライマーSHP 470/トップコートAS4700)の厚さを方法Bによって測定し、コーティングの付着性を方法Cによって測定した。]
[0134] 実施例9内面SHP 470(厚い層)/AS 4700;外面SHP 470(薄い層)/AS 4700(本発明によらない)]
[0135] 内面の厚いプライマー層:
最初にSHP 470(9.8wt.%強度)100.0gを混合容器に導入し、撹拌しながらジアセトンアルコールおよび1−メトキシ−2−プロパノールをそれぞれ195g添加することによって、市販の厚いプライマーSHP 470(固形分9.80wt.%強度)およびジアセトンアルコールと1−メトキシ−2−プロパノールとの1:1溶媒混合物を含有するプライマー溶液を製造した。]
[0136] このプライマーを、フローコーティングプロセスにおいて、サイズ10.5×15×0.5cmの5mmポリカーボネートシート(MakrolonTMAG 2677(Bayer MaterialScience AG;紫外線安定剤および離型剤を有する中粘度ビスフェノールAポリカーボネート;ISO 1133に準拠する300℃における1.2kgのもとでのMFR 13g/10分)から製造される光学品質の射出成形PCシート)の片面に適用した。]
[0137] 被覆を手で行った。この場合、被覆に使用される液体SHP470プライマー溶液を、小さい部品の上のエッジから出発してシート上に長手方向に注ぎ、同時にシート上のプライマーの出発位置をシートの幅を横切って左から右に導いた。]
[0138] 外面の薄いプライマー層:
最初にSHP 470(9.9wt.%強度)300.0gを混合容器に導入し、撹拌しながらジアセトンアルコールおよび1−メトキシ−2−プロパノールをそれぞれ100.0g添加することによって、市販の厚いプライマーSHP 470(固形分9.90%)およびジアセトンアルコールと1−メトキシ−2−プロパノールとの1:1溶媒混合物を含有するプライマー溶液を製造した。シートの外面を上記のようにこの溶液を用いて手で被覆した。]
[0139] 外面および内面のトップコート:
このように下塗りされたシートを、クランプで垂直に吊しながら大気中でダストドライまで乾燥し、特定の製造業者の指示に従って循環空気オーブン中で硬化した。室温に冷却した後、下塗りした面のAS 4700を用いる被覆を行った。大気中でダストドライまで乾燥した後、循環空気オーブン中で130℃において60分間硬化を行った。]
[0140] このようにして得られる透明2層コーティング(プライマーSHP 470/トップコートAS4700)の厚さを方法Bによって測定し、コーティングの付着性を方法Cによって測定した。]
[0141] 実施例1〜9の層の構成:]
[0142] 実施例1〜9に記載のコーティングの試験:]
[0143] 層厚
層厚は、方法Bに従って測定する。]
[0144] 付着性
付着性は、方法Cに従って測定する。]
[0145] 試験の結果を表2にまとめる:]
[0146] 靱性
この関連で規格DIN EN ISO 6603−1に準拠する落下試験を用いて靱性を評価した。]
[0147] 実施例1〜9に対するDIN EN ISO 6603−1に準拠する落下試験の結果:]
[0148] 引張力を受ける領域にUVHC 3000またはSHP 470(厚い層)/AS 4700(厚いプライマー層に相当)を有するサンプルシートは、概して、選択される条件のもとで脆性破壊を受ける。すなわち、臨界衝撃速度が2.5m/秒未満である。対照的に、引張力を受ける領域にSHP 401/AS 4000、SHP 470(薄い層)/AS 4700(薄いプライマー層に相当)またはPHC 587を有するシートは、場合によっては非常に高い衝撃速度であっても、靱性破壊挙動を示す。ここで、靱性破壊から脆性破壊への転移は、用いられるラッカーシステムに依存して、最初に3.3m/秒〜8.2m/秒において起こる。]
权利要求:

請求項1
層(A)、層(B)および層(C)をこの順で含む多層コンポジットであって、層(A)が耐引掻き性ラッカーであり、層(B)が熱可塑性樹脂であり、層(C)が耐引掻き性ラッカーであり、層(A)が層(C)と同じではなく、層(B)の両面に配置される層(A)を有する多層コンポジットのDINENISO6603−1に準拠する−30℃における靱性/脆性転移に関する臨界衝撃速度が層(B)の両面に配置される層(C)を有する多層コンポジットよりも低いことを特徴とする、多層コンポジット。
請求項2
該熱可塑性樹脂基材の両面を被覆すると、層Cが引張力を受ける領域に存在する場合、層(C)中の耐引掻き性ラッカーのDINENISO6603−1に準拠する−30℃における靱性/脆性転移に関する衝撃速度が多層コンポジットの厚さ5mmで2.5m/秒よりも速いことを特徴とする、請求項1に記載の多層コンポジット。
請求項3
層(A)の耐引掻き性ラッカーと層(C)の耐引掻き性ラッカーとが、プライマー層の層厚および要すればトップコート層の層厚のみが異なることを特徴とする請求項1に記載の多層コンポジット。
請求項4
層(A)中の耐引掻き性ラッカーが、一般式R’nSi(OR)4−nの有機ケイ素化合物またはその部分縮合体;無機微細化合物、好ましくはSiO2;紫外線吸収剤;およびアルコールベースの溶媒を含有することを特徴とする、請求項1に記載の多層コンポジット。
請求項5
層(A)中の耐引掻き性ラッカーが、アクリレート、ウレタンアクリレートまたはアクリロシランベースの紫外線硬化コーティングシステム;要すれば1種類以上の充填剤;紫外線吸収剤;光開始剤;およびアルコールベースの溶媒を含有することを特徴とする、請求項1に記載の多層コンポジット。
請求項6
層(C)中の耐引掻き性ラッカーが一般式R’nSi(OR)4−nの有機ケイ素化合物またはその部分縮合体;無機ナノ粒子;アルコールベースの溶媒;要すれば紫外線吸収剤、好ましくはシリル化紫外線吸収剤;およびアクリレートベースの有機接着プライマーを含有することを特徴とする、請求項1に記載の多層コンポジット。
請求項7
該多層コンポジットが層(A)と層(B)との間または層(B)と層(C)との間または3層全ての間にプライマー層を有することを特徴とする、請求項1に記載の多層コンポジット。
請求項8
層(A)と層(B)との間のプライマーが、ポリメチルメタクリレート、1−メトキシ−2−プロパノール、ジアセトンアルコールおよび紫外線吸収剤を含有することを特徴とする、請求項7に記載の多層コンポジット。
請求項9
層(B)中の熱可塑性樹脂が、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、ポリエステル、ポリフェニレンエーテルおよびグラフトコポリマーからなる群から選択されるかまたはそれらのブレンドであることを特徴とする、請求項1に記載の多層コンポジット。
請求項10
層(B)が射出成形されることを特徴とする、請求項1に記載の多層コンポジット。
請求項11
(i)層(B)の1つのエッジが高いエッジよりも低くなるように層(B)を配置する工程;(ii)層(B)の高いエッジの上面を液体耐引掻き性ラッカーでフローコーティングして層(A)を生じる工程;(iii)層(B)の高いエッジの下面を液体耐引掻き性ラッカーでフローコーティングして層(C)を生じる工程;および(iv)該ラッカーを乾燥する工程を含む、層(A)、層(B)および層(C)を含む多層コンポジットの製造方法。
請求項12
工程(ii)と(iii)とを実質的に同時に行うことを特徴とする、請求項11に記載の方法。
請求項13
工程(ii)と(iii)とを1〜30分間隔で行うことを特徴とする、請求項12に記載の方法。
請求項14
請求項1に記載の多層コンポジットの、主に多層コンポジットの層(C)の側の破壊および風化に対して保護しなければならないグレージングとしての使用。
請求項15
建築物用グレージング、自動車用グレージング、車体カバー部品または風防ガラスとしての、請求項1に記載の多層コンポジットの使用。
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